seven_headphoneのブログ

ヘッドホンはお好きですか

pioneer se-a1000のレビュー

【スペック】

メーカー:pioneer

発売年:2003年

再生周波数帯域:10Hz~ 30000Hz

参考価格:16000円
形状:開放型

特記事項:6mのケーブル(着脱不可)、ホームシアター用ヘッドホン、オーディオ銘機賞受賞

【評価】

音質:77点 装着感:3.5 遮音性:1 音漏れ:2 デザイン:4 携帯性:1

オススメ度:4.5

【総評】
音の傾向は弱ドンシャリ。低域は厚みがある上、沈み込みや締まりも十分。中音はやや曇るが量はしっかり出るのでそこまで気にならない。ボーカルがかなり前に出る感じ。高音は量感が多い。その割にあまり刺さらない。質感としてはさらさらと滑らかな感じ。解像度は値段なりだが、全ての音のバランスが良く「必要十分」と感じさせてくれる。音場は独特。抜けは開放型ヘッドホン全体の中でもよい方だし、低音と高音がやや遠くでなるのに対し中音がとても近いので独特の立体感が生まれている。音色は寒色系。切れ・スピード感は良好。パッと音が引いていく感じがする。音圧は少なめ。聞き疲れも少なめ。

 オーディオ銘機賞というのは音質を評価する賞ではなく、「売れるだろう」と思われるオーディオ機器につけられる賞のため、賞自体にそこまで意味は無いが、それにしてもse-a1000は名機といえると思う。ホームシアター用のチューニングなのか、立体感がありサラサラとした音で聞き疲れが少ない。ゲーム用や映画観賞用としても勿論良いが、音楽鑑賞用として使っても中々聞きごたえがある。このように音質的にはかなりオススメできるのだが、このヘッドホンは使い勝手が悪い方向なので、そこが少し問題。たとえば6mもの長いケーブルはしばしば邪魔に感じる。また、装着感がクセモノで、非常にズレやすい。音質は良ければなんでも良い、多用途に万能に使えるヘッドホンが欲しい、pioneerのセンスの良いチューニングを味わいたいという人にはオススメ。

☆se-a1000の良いところ

・広く立体感のある音場

・没入感のある音

・バランスの良い音

・「開放型らしい」音

★se-a1000の良くないところ

・独特の装着感

・長すぎるケーブル

【装着感】

 独特。軽いうえイヤーパッドもジャージ素材で快適だが、なんというか非常にズレやすい。特に頭が小さい人には装着感がかなり悪く感じる可能性が高い。
【その他】

 遮音性はほぼ無い。音漏れはするが、開放型と考えたらまだマシか。デザインは良好。近未来的でオシャレ。やはりpioneerはセンスが良いと思う。携帯性は皆無。6mのケーブルはつらい。

 廃盤。後継機は不明。現行機だとメーカーは違うがオーディオテクニカのath-ad900xが似ていると思う。ちなみに2024年のオーディオ銘機賞受賞ヘッドホンはultrasone signature pure、austrian audio the composer、 zmf caldera。

銘機といっていいと思います