seven_headphoneのブログ

ヘッドホンはお好きですか

grado ps1000 のレビュー

【スペック】

メーカー:grado

発売年:2011年

再生周波数帯域:5Hz~50000Hz

参考価格:209,475円

形状:大型grado

特記事項:木と金属のハイブリッドハウジング

【評価】

音質:95点 装着感:2 遮音性:1 音漏れ:1 デザイン:5 携帯性:1

オススメ度:2

【総評】

 音の傾向はかなりのドンシャリ。低音は開放型と思えないほどにずっしりと重く、硬さがある。中音はやや乾いているが、非常にクリア。高音はハウジングの素材の恩恵か、キラキラしている。解像度はそれなりに高く、20万円と考えるとまあ納得出来るくらいにはあるが、あまりそこを重視したヘッドホンではなさそうだ。管弦の表現は独特。本来の音よりもかなり太く鮮やかに出ており、誇張が大げさなのだが、それが味になっている。音場は狭めだが非常に抜けが良いので窮屈さを感じさせない。音色は寒色系。キレ・スピード感はそれなり。聞き疲れはしやすい。

 gradoのかつてのフラッグシップ。ギラギラのハウジングが示すような、派手で鈍重 な音が特徴的。様々な雑さがキャラクターで許されているgradoでも20万円の商品となっては流石に気を遣ったのか、ハイエンドクラスとして許されるだけの解像度と分解能は備えており、かつ同社の特徴である熱烈な音楽を聴かせてくれる。ただプレステージシリーズやgsシリーズとの陽気さとは正反対のダークでヘビーな熱さだ。これでロックを聴くと胃もたれしそうになるが、好きな人にはこれ以上ない一品だと思う。

☆ps1000の良いところ

・ハウジングがかっこいい

・他にない重厚でダークかつ抜けの良い音

・伊達

★ps1000の良くないところ

・装着感悪い

・曲をかなり選ぶ

・元気な時にしか聞けない音

【装着感】

 悪い。とても重い上に側圧が緩いため、使いづらい。

【その他】

 遮音性は皆無で音漏れはスピーカー替わりに使えそうなほどある。デザインはいいと思う。ギラギラのハウジングがタダモノではない雰囲気を出している。携帯性は。

グラドのedition5枠

 

hifiman he6seのレビュー

【スペック】

メーカー:hifiman

発売年:2018年

再生周波数帯域:8Hz~65000Hz

参考価格:190,000円

形状:平面駆動型

特記事項:鳴らしづらい

【評価】

音質:96点 装着感:2 遮音性:1 音漏れ:2 デザイン:2 携帯性:3

オススメ度:2.5

【総評】

 音の傾向は低音寄りの弱ドンシャリ。低音は独特。深いところまで鳴っているが、締まりは無い。緩いというよりは、音を締めたり広げたりせずにただ聞こえるように置いてあるような感覚。中音はこのヘッドホンの一番おいしいところ。太くしなやかで官能的。DDにありがちなザラつき、静電型の線の細さが無く聞きごたえがある。高音は刺さらないようにロールオフされてはいるものの、しっかり上まで聞こえる。解像度はかなり高い。20万円前後のヘッドホンだとトップクラスではないだろうか。管弦の表現は無難。弦楽器は綺麗で良いのだが、もう少しシズル感が欲しいなと思うこともある。そういう場合、DDヘッドホンが最適。音場は狭い。音の配置が上手く、ごちゃつくことは無いのだが、良くできたフルbaイヤホンで音楽を聴く感覚にもにた情報の詰め込みを感じる。音色はややウォーム。キレ・スピード感はそこそこ。聞き疲れのしやすさは普通。

 hifimanの昔のフラッグシップ、he6のリメイク版。尋常でなく音が取りづらく、並のプレイヤーやdacアンプではまともに音を取ることすら難しい。メーカーがスピーカーアンプを推奨したほどだ。実際の音はどうかというと、バランスが良く濃厚。中音域に独特の癖があり、濃く艶やかに聴かせてくれる。また、hifimanらしい色鮮やかな音も良い。

 ただ、このヘッドホン、装着感があまり良くない上に音が取りづらく、見た目も地味なためにあまり気軽に人に勧められるものではない。手持ちに強力なアンプがあり、かつ音さえ良ければそれでいいという人にはピッタリ。

 

☆he6seの良いところ

・流通価格に対して音がかなり良い

・平面駆動の弱点、抑揚の弱さを克服している

★he6seの良くないところ

・重い

・地味

・鳴らしづらい

【装着感】

 側圧はやや強めで圧迫感がある。また、重く頭頂部の負担が大きい。

【その他】

 遮音性はない。音漏れはフィルターがある分完全な開放型よりは少ない。デザインは地味。高級感がない。携帯性は。

重戦車ヘッドホンです

【広告】NICEHCK10周年記念イヤホンの紹介【PR】

【スペック】

メーカー:NICEHCK

発売年:2026年

再生周波数帯域:20Hz~20000Hz

参考価格:2130円

形状:イントラコンカ型

特記事項:15.4㎜ドライバー

【評価】

音質:☆☆☆☆★(5段階評価) 装着感:5 遮音性:なし 音漏れ:なし デザイン:5 

オススメ度:5

【総評】

 音の傾向は高音寄りの弱ドンシャリです。低音はタイトにポスっと沈むような質。イントラコンカらしい傾向だと感じますね。かといって露骨に不足を感じる量でもないのが絶妙です。中音は柔らかで滑らか。サラッと優しく流れる音で落ち着きます。高音は中々綺麗です。ツルっとした質感と抜けの良さからそう感じます。解像度は価格なりです。あまりそういうものを求めないおおらかさがあります。管弦の表現は中々良いです。特別凄い音を出すわけではないですが、曇ったり詰まったり、そういうパッと聞いて不満に感じるような要素が無いのが良いですね。音場は広めです。ここもイントラコンカの利点ですね。音色は暖色系。キレ・スピード感はそれなり。聞き疲れのしやすさはかなり少ないです。

◎10周年記念イヤホンの良いところ

 『なんだ、高いイヤホンなんか買わなくてもこれで良かったじゃん…涙』という感じのミームで有名なイヤホンの10周年記念バージョンですね。実際にそう感じるかは人それぞれですが、2000前後という価格帯を考えると完成度が高く、サラッと聴くならこれでいいかもと感じました。イントラコンカの入門に最適だと思います。

 

【装着感】

 プラスチック筐体なのでやや軽めですね。耳への納まりが良いです。

【その他】

 デザインは赤い樹脂筐体に金の文字で動物と「左」「右」の文字が書いてあるというものでした。分かりやすくて良いですね。

商品リンクhttps://fr.aliexpress.com/item/1005011783503829.html

 

記念におひとついかがでしょう

 

2025年1月レトロヘッドホンオフ会の記録と幾つかのインプレ

 

こんにちは、⑦です。1月にオフ会で沢山の貴重なヘッドホンを聴けたので、メモを残しておきます。

 

①tribute7

音質:93点 装着感:4 遮音性:5 音漏れ:5 デザイン:4 携帯性:5

好感度:4

【総評】

 音の傾向はドンシャリ。低音は硬く重く、それでいて弾むバスケットボールのような質感。中音はかなりクリアで濁りの少ない音で、厚みもある。しかしやや金属のような質感が(ハウジングのせいか)乗る。高音はそれなりにカッチリしていて煌めきもあるが、他のeditionシリーズのような飛びぬけた個性は無く、落ち着いている。解像度は高い。20万円前後の機種と同じくらい。管弦の表現は秀逸。どちらもガッチリした低域が下支えして非常に聞きごたえのある音になっている。音場はかなり狭い。といってもedition9よりはいくらかマシなように思う。音色は寒色系。キレ・スピード感は中々良いが、どうしても鈍重な感覚はある。聞き疲れのしやすさは普通。

 edition7復刻番のような機種だったはず。7の血を引いているだけあって無難な(ゾネにしては)無難な優等生。なお上記の評価はhd700のバランスケーブルを使った時のもので、純正にすると線が細くなるくせに低域はぼやぼやして全体が濁り、良くない。

 

②mdr-sa5000

音質:86点 装着感:3.5 遮音性:1 音漏れ:1 デザイン:4 携帯性:2

好感度:3.5

【総評】

 音の傾向はやや高音寄り。低音は深いところまでは出ていないが、ミッドベースはちゃんと出ているのでhd25のような爽やかさがある。中音はザラザラしていて、ソニーの高いヘッドホンてこんな感じだよなあと思った。解像感を稼ぐためなのだろうか。高音はかなり線が細い。細すぎて刺さらないのが良い。解像度は低くは無いが、50000円前後相当だとおもう。管弦の表現は独特。弦楽器は美しいが、厚みと艶めきが物足りない。管楽器は音がかなり軽く聞こえがちで、別の楽器のよう。音場は横に広いが奥行きは無い。ざらざらして中音域も相まってそういう絵みたいで楽しい。音色は寒色系。キレ・スピード感はイマイチ。力感が足りない。聞き疲れはしづらい。

 ソニーの昔のちょっと高い開放型ヘッドホン。かつて私も下位機種にあたるmdr-sa1000を所有していたが、それよりかはマトモな音になっている。でも線が細くてザラザラという基本的な性格は変わらない。AKの音が好きな人などにオススメ。

 

③rp-fda1000

音質:67点 装着感:5 遮音性:1 音漏れ:1 デザイン:5 携帯性:2

好感度:2.5

【総評】

 音の傾向はカマボコ。低音は軽くて薄い。なんという無料の野外ライブのスピーカーみたいな音の質感。中音は濁っているのだが、ドライバーが物理的に耳から離されているためか不思議と曇りは無く、聞きやすい。高音はかなり良い。ツイーターが搭載されているためか、繊細で綺麗な音になっている。解像度は低い。k240よりも低い。管弦の表現は微妙。管楽器は線が細いのと、中音の濁りからイマイチ納得感が無い。管楽器はイヤな音が強調されて耐え難い。音場は不思議な前方定位がある。音色は暖色系だろうか。キレ・スピード感はない。聞き疲れは結構しやすい。

 テクニクスの伝説のデュアルドライバーヘッドホン。よくわからない青色!ナゾの機構!これはロマンだ音は悪い。

 

④HQ-HP132HF

音質:81点 装着感3.5: 遮音性:2 音漏れ:2 デザイン:1 携帯性:1

好感度:1

【総評】

 音の傾向は弱ドンシャリ。低音はこの形状の開放型のしては中々深い音が出ているし、ほどよい締まりもあって軽妙。中音は滑らかで艶やかで非常に聞きごこちが良い。高音はやや丸いが、刺激不足というほどではなく良い塩梅。心なしかオーテク風味を感じる。解像度は中々高い。1.5万円~のレベルはある。管弦の表現は優秀。やや柔らかく表現しがちなきらいは有るが、原音から大きくは逸れない。音場は広くは無いが狭くも無く、なにより立体的なのが魅力。音色はニュートラル。キレ・スピード感は普通。聞き疲れのしやすさも普通。

 オーテクのパチモンじゃないか!とそんな出オチかと思ったらちゃんと音が良いのが腹立たしい。ath-ad900xより良いかも。

 

⑤mdr-v7

音質:76点 装着感:4 遮音性:4 音漏れ:4 デザイン:4.5 携帯性:2

オススメ度:5

【総評】

 音の傾向は弱ドンシャリ。低音は程良い重みと柔らかさのある安定した音。中音は明るく滑らかでオールドソニーの良さが出ている。高音はキラキラしている。解像度はそこそこ1万円ほどのモニターヘッドホンくらい。管弦の表現は良い。管楽器は煌びやかに弾けるような音。音場はかなり狭い。頭の大きさを超えてこない。音色はやや寒色系。キレ・スピード感は中々。聞き疲れのしやすさはあまり無い。

 1980年代のソニーのモニターヘッドホン。なめらかでキラキラしていて、ソニーのヘッドホンのはこういう音を求めているんだよなと言いたくなる。オススメ。

⑥victor hp-d90

音質:71点 装着感:2 遮音性:1.5 音漏れ:1.5 デザイン:5 携帯性:2.5

好感度:2

【総評】

 音の傾向はややカマボコ。低音は平面駆動らしいカッチリした音。深さはあんまり無い。中音はレトロヘッドホン特有のビビり音?共振?のような濁りがあるのが残念。温かみがあるのは良い。高音は普通に出るが、平面駆動というよりddの高音のように感じる。解像度は中々高い。レトロヘッドホンの中では上澄みだと思う。管弦の表現はそこそこ。真面目な音で、遊びが無い。音場は開放型にしては狭い。音色は暖色系。キレ・スピード感は普通。聞き疲れはあまりしない。

 良くも悪くも典型的な平面駆動という感じ。見た目はカッコイイ。

⑦dt770L.E BW-600

音質:84点 装着感:4 遮音性:4 音漏れ:3.5 デザイン:4.5 携帯性:2

好感度:?

【総評】

 音の傾向は概ねフラット。低音は面で制圧するような広く余裕のある音。深さも十分。中音は素晴らしい。beyerdynamaicらしいスリリングさがありながら神経質にならない上、独特の艶と音の安定感がクセになる。高音は自然に良く伸びる。解像度は高い。hd650辺りの旧御三家クラスはある。管弦の表現は良い。管楽器の太さと鋭さの両立は流石ベイヤー。弦楽器も不満なくソツなく熟してくれる。音場はかなり広い上、立体的。素晴らしい。音色はニュートラル。キレ・スピード感はかなり良い。キレと厚みがあり、安定感のある音。聞き疲れのしやすさは普通。

 dt770ノーマルバージョンの閉塞感を解消し、レンジを広げた結果万能なヘッドホンげ出来上がったという感じ。正直欲しい。物凄く鳴らしづらいことだけ注意(なんとhe6se以上!)

 

印象に残った主な機種は以上です。レトロヘッドホンは当時の技術、工夫が見える機種が多く非常に楽しいです。蒐集する人が少なからずいることにも納得。私も何か面白い機種があれば、ぼちぼちまたレビューしていこうかなと思います。それでは。

 

ELEGA dr-86cⅱのレビュー

【スペック】

メーカー:elega

発売年:不明

再生周波数帯域:20Hz~20000Hz

参考価格:30000円

形状:密閉型

特記事項:モニターヘッドホン

【評価】

音質:69点 装着感:1 遮音性:4 音漏れ:4.5 デザイン:4.5 携帯性:3

オススメ度:2

【総評】

 音の傾向はかなりカマボコ。低音は量感が少ない上に重低音が出ていないため、腰高な印象を受ける。締まらないポコポコした音。中音は悪くない。滑らかで聞き心地の良い音で、良質なレトロヘッドホンのような柔らかく温かみがあり、それでいてクリア。高音は全然出ていない。その分刺さらない、刺さりようがない。解像度は値段を考えるとかなり低い。elegaのモニターヘッドホンにフラットさと解像度を求めてはいけない。管弦の表現は独特。曇ってはいるのだがその楽器らしさは出ており、霧の中で影絵を見ているような気分になる。音場は狭いmdr-cd900stより狭いヘッドホンは意外に珍しい。音色は暖色系か。キレ・スピード感は皆無。聞き疲れはしづらい。

 ハイファイの対義語のようなヘッドホン。音だけで見るとコストパフォーマンスは最悪に近いが、レトロ風の外観の美しさとビルドクオリティの高さは確かなので、ファッションにはいいかもしれない。

☆dr-86cⅡの良いところ

・高いビルドクオリティ

・聞き心地の良い音

★dr-86cⅡの良くないところ

・曇った音

・低い解像度

・悪い装着感

【装着感】

 とにかく側圧が高い。それに尽きる。hd25が可愛く見えてくる程の超万力。快適なリスニングは諦めること。

【その他】

 遮音性は高い。音漏れはあまりしない。どちらも凄まじい側圧の恩恵だろう。デザインは無骨だが確かなつくりの良さを感じる。携帯性は普通。

エレガントなヘッドホンです

 

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※tearsはnicehckさんからの提供です。

【スペック】

メーカー:YUANDAO

発売年:2025年

再生周波数帯域:20Hz~20000Hz

参考価格:4397円

形状:カナル型

特記事項:1dd

【評価】

音質:☆☆☆☆★(5段階評価) 装着感:5 遮音性:4 音漏れ:3.5 デザイン:5 

オススメ度:5

【総評】

 音の傾向は明るめの弱ドンシャリです。低音は厚みと弾力があり、聞いていて楽しい音です。中音は温かみを感じる音です。かといって濁るわけではない辺り、拘りのドライバーの力を感じます。高音はさりげない煌めきと適度な抜け感のある聞き心地の良い音です。解像度は値段なり~やや上(5000円前後のイヤホンくらい)のように感じました。上位機種との差別化なのかもしれません。管弦の表現は中々良いです。目立った個性を出すというよりもどれもそつなく熟す印象ですね。音場は狭めです。音が近くに配置されます。音色はニュートラル。キレ・スピード感はそこそこ。聞き疲れはしにくいです。

 nicehckのエントリーイヤホンです。純銀の内部配線、フラッグシップ級ドライバー、銀メッキケーブル…と豪華な材料で作られている割に5000円を切るという高コスパモデルです。これといった個性は少ないかわりに弱点も少ない、まさに最初の一本にふさわしいイヤホンだと思います。

◎tearsの良いところ

・汎用性が高い

・豪華な材料

・弱点が少ない

・良好な装着感

【装着感】

 ひたすら軽いです。

【その他】

 遮音性は耳をすっぽり覆うものほどではありませんが、中々良いです。音漏れは少しだけありますね。デザインは清楚で良いと思います。

 

akiexpressの商品リンク:NICEHCK Tears イヤホン オープンバック ラビリンスキャビティ デュアルマグネット DD デタッチャブル 2ピン 6N 単結晶シルバー内部配線 IEM - AliExpress 44

 

外さない一本ですね

 

STAX SR-009のレビュー

【スペック】

メーカー:STAX

発売年:2011年

再生周波数帯域:5Hz~42000Hz

参考価格:355,320円

形状:開放型

特記事項:Ω型、静電型

【評価】

音質:98点 装着感:4 遮音性:1 音漏れ:1 デザイン:5 携帯性:1

オススメ度:4

【総評】

 音の傾向は中高音寄り。低音は独特。かなりタイトで、深く精密に余分な響きを排したストレートな音を聞かせてくれる。ただし、量感は静電型であることを考えてもかなり少ないのでそこで物足りないという人もいるだろう。中音は絶品。一点の曇りも濁りも無いどこまでも澄んだ滑らかな音で、静電型の真髄を感じる。高音は素晴らしい。非常に繊細ながら素直で、綺麗に立ち上がり、消える。解像度は非常に高い。全ての音を全面に押し出したり、強烈に輪郭を刻むわけではないが、さりげなく自然に細部の音まで提示してくれるような感覚で、現行の30万円台のヘッドホンと比べても見劣りしない。管弦の表現は良い。管楽器は力強さには欠けるが、圧倒的な解像度の高さと音の再現度の高さのお陰で良く鳴ってくれる。弦楽器は素晴らしい。これがリアルかと言われると謎だが、運指を幻視する程の解像度が一つの解答を提示しているように思う。音場はほぼ理想形。hd800やsr-Σのようにやたらと音を遠くに配置してくれる訳ではないが、球形に音が広がり、音同士の距離感がハッキリ分かるような感覚がある。ほぼとしたのは、ヘッドホン特有の音の近さのために時折違和感があるため。音色はやや寒色系か。しかしそれでいて温かみのある表現も出来る。キレ・スピード感は素晴らしい。ダイナミック型のようなザクザクと音を区切るような力強さは無いが、純粋な音の立ち上がりと立下りの速さで一切のもたつきを感じさせない。聞き疲れのしやすさはほぼない。※上流にはsrm-06tsとshanling h7を使用。

 STAXの当時の最上位機種。異常な解像度と繊細さによる「分かりやすい音の良さ」が特徴的。一般的にはd8000・utopia・susvaraが2016年頃の新星としてもてはやされがちだが、009も2011年のヘッドホンながら十分にそれらに対抗するだけの力はある。2018年には009の基本性能はそのままにかなり暖色に振ったsr-009sというマイナーチェンジが生まれたが、好み次第でどちらを選んでも良いと思う。低域の量感や力強さを求める人には全く向かないが、音楽鑑賞に繊細さ・細かい音の分析などを求めている人にはとても良い機種。

☆sr-009の良いところ

・非常に繊細

・高い解像度

・音場表現が巧み

★sr-009の良くないところ

・専用のアンプがいる

・低音の量感に欠ける

・芯のある力強い表現は苦手

【装着感】

 耳をすっぽり覆う柔らかい革のイヤーパッドと頭頂部を支える幅広のヘッドバンド。装着感がよくなるように工夫されていることは分かるが、重い。

【その他】

 遮音性は皆無。音漏れは小型のスピーカーとして通用しそうなくらいにはある。デザインは良い。高級6pチーズ。携帯性は悪い。色々な意味であまり持ち歩かない方がいい。

 廃番。後継機はsr-009s。

sr-009s:https://amzn.to/4hEW5oE

丸型STAXからしか摂取出来ない栄養があります