seven_headphoneのブログ

ヘッドホンはお好きですか

APPLE air pods proのレビュー

【スペック】

メーカー:apple

発売年:2019年

再生周波数帯域:不明

参考価格:27800円
形状:カナル型

特記事項:ノイズキャンセリング機能


【評価】

音質:71点 装着感:4.5 遮音性:5 音漏れ:4.5 デザイン:3 携帯性:5

オススメ度:5

【総評】
 音の傾向は高音寄りの弱ドンシャリ。低音は薄く浅いが、アタック感が強めで軽快。中音は透明感の高い滑らかな質。ややざらつきも感じるが、耳に痛い音では無い。低音の質感も相まってとても見通しが良い。高音は自然にサラサラと鳴る。また、薄く煌めきを感じる。解像度はこの値段のワイヤレスイヤホンとして普通だと思う。見通しが良い音なので高く聞こえる人もいると思う。音場は独特。ビタっと薄く目の前に張り付いたような感じで横に広い。縦や前後の奥行は殆ど感じられない。音色は寒色系の明るい音。切れ・スピード感はそれなり。全体的にのっぺりゆったりとした音。音圧は弱め。聞き疲れのしやすさは普通。

 appleのワイヤレスイヤホン。2019年に登場したドライヤーじみた形のイヤホンは圧倒的なノイズキャンセルの強さとappleが持つブランドイメージにより瞬く間に世間に広まった。明るく軽快で窮屈さを感じさせない音で楽しい。air pods proは一つのオーディオ機器として見ても完成度が高い良い作品だと思う。airpods proからは音の厚みというものが感じられない。それは普通に考えたら良くないように思える。しかしairpods proは全帯域に渡って音が薄くバランスが取れており、これで聞く曲は普通の音楽鑑賞でなく、むしろ上手く描かれたイラストを眺めるような独特かつ心地良い体験が出来る。機能面だけでなく、音作りからして音楽を気軽に楽しめるように設計されており、これをリファレンスとする作曲家がいるというのにも頷ける。しかしこのイヤホンが完璧かと言われるとそうでは無い。音に実体感が無いためじっくり聞きこむには物足りないし、クラシックやジャズなどの生の楽器が沢山含まれた音源では音の軽さに戸惑うこともしばしばある。なんにせよ、このイヤホンは全てが軽いためこれ一本で好きな曲を何でも聞きたい!という人のメイン機種としても、沼に嵌ったオーディオマニアのサブ機としてもオススメできる。良いイヤホン。

air pods proの良いところ

 ・軽快な音

・強力なノイズキャンセリング機能

・軽くてコンパクト

air pods proの良くないところ

・薄い音

【装着感】

 かなり良好だが、形状が特殊。

【その他】

 遮音性は素晴らしい。騒音を遠く遠くに追いやる感じ。音漏れは少ない方。デザインは何とも言えない。特徴的だとは思う。携帯性は最高レベル。ここまでコンパクトなものは中々見ない。

廃盤。後継機はairpodspro sg(second generation)

 airpodspro sg:https://amzn.to/3JzDc6C

便利な機種です

 

【レガシードライバー】dt770pro vs dt880 vs dt990pro

こんにちは。ヘッドホン愛好家の⑦です。今日はBeyerdynamicのレガシードライバーのヘッドホン三つを比べてみようと思います。

☆鳴らしやすさ

dt770pro=dt880=dt990pro

私の所有機は全て250Ωで、実際に聞いてみても全て同じアンプ(今回の比較にはmicro idsdを使用)で同じ音量になりました。

☆装着感

dt880>dt770pro=dt990pro

 全部良いですが、dt880は特に側圧が弱めで軽く非常に装着感が良いです。モニターヘッドホンかホームリスニング用かの違いなのでしょう。

☆低音

dt990pro≧dt770pro>dt880

 低音はdt990proが圧倒的に良いです。厚み・深さ・キレ…どこをとっても一級品です。時点でdt770pro。比べるとややあっさりしながらも、量感と質感のバランスが良いです。dt880もけして悪くはないのですが、二つと比べると量がややもの足りません。

☆中音

dt880>>dt770pro>dt990pro

  中音はdt880が一番良いです。滑らかで温かみがあり透明感も高く…素晴らしいでし。dt770proはそれなりです。透明感はありますがややざらつきを感じます。dt990proは引っ込んで聞こえます。質感はdt770proと似た感じです。

☆高音

dt990pro=dt880>dt770pro

 ここは結構好みが分かれると思います。dt990proはギラギラと刺さる突き抜けるような高音、dt880は自然にスウっと伸びる高音です。dt770proは悪くはないですが、他二つと比べると今一つ個性に欠けます。

☆音場感

dt880>dt990pro>dt770pro

dt880は半開放型ですが、一番自然で広がりのある音場です。dt990proは開放型ですが、dt880ほど広くはなくその代わりに立体的です。dt770proは密閉型らしい箱庭的な音場です。

◎結局どれがオススメか

・dt770proは癖の少ないモニターヘッドホンです。困ったらこれを選んでおけば間違いないと思います。

・dt880proはアニソンやクラシックを良く聴く人にオススメです。明るくフラットで閉塞感を感じさせない音で心地よく聞けます。

・dt990proはロックとジャズを良く聴く人にオススメです。強烈で重厚なドンシャリで、唯一無二の名機です。

dt770pro:https://amzn.to/3W9HvNb

dt880:https://amzn.to/3Uqs7Lf

dt990pro:https://amzn.to/3wafri7

米屋のロングセラーです

 

NATIONAL EAH-66のレビュー


【スペック】

メーカー:NATIONAL

発売年:1971年

再生周波数帯域:20Hz~ 20000Hz

参考価格:6200円
形状:密閉型

特記事項:メカニカル2WAY、レトロヘッドホン

【評価】

音質:64点 装着感:1.5 遮音性:4 音漏れ:4 デザイン:4.5 携帯性:2

オススメ度:3.5

【総評】
 音の傾向は高音寄り。低音はとても軽い質感でパサパサした感じ。量はそれなりにある。中音は低音の軽さもあり前面に出てくるのだが、なんというか濃く曇った質感でクリアさや透明感は微妙。高音は量が多くハッキリ主張してくるが、柔らかい質で刺さらない。解像度は値段なりだが曇った質感なので悪く聞こえるかもしれない。音場は異様に広い。360度ぐるりと囲われるような音場感。音色はウォームで暗め。切れ・スピード感は良い。一切もたつかずスピーディーに鳴る。音圧は普通。聞き疲れは少ない。

 NATIONAL(現panasonic)のヘッドホン。特記事項のメカニカル2wayというのは一つのドライバーで二つのドライバーから音が鳴っているような音の出し方を目指す技術。当時はヘッドホンにドライバーを沢山積むのが流行りだったため、安価にそれと似た音を出すために開発されたのだろう。音としては、基本的に全帯域に渡って曇った質感なのだが音場は非常に広く、ごちゃつかない。むしろノリの良さすら感じる。現行機種には無い面白い音なので、見かけたら値段次第では手を出すのもアリだと思う。

☆eah-66の良いところ

・音場が広い

・ノリが良い音

★eah-66の良くないところ

・曇った音

・ぼやける

【装着感】

 悪い。とにかく重い。
【その他】

 遮音性・音漏れの少なさは密閉型として中々良い。デザインはかなり良い。高級感がある。携帯性はあまり無い。大きくて重い。

 廃盤。現行のPanasonicのヘッドホンはrp-hd10など。

rp-hd10:https://amzn.to/3UlR4rg

中々現代では出会わない音です

 

CCA trioのレビュー

※本品はKZhifiさんからレビュー依頼のサンプルとして受け取ったものです。レビューの投稿にあたって金銭のやり取りや対価の支払い等は無く、正直にレビューすることを誓います。

【スペック】

メーカー:CCA

発売年:2024年

再生周波数帯域:不明

参考価格:5200円
形状:半開放型、カナル型

特記事項:3DD、音質調整スイッチ


【評価】

音質:67点 装着感:4 遮音性:3 音漏れ:1.5 デザイン:4 携帯性:4

【総評】
 音の傾向は弱ドンシャリ。低音は乾いたハリのある質感。あまり深い音では無いが、軽快。中音は非常にクリアで爽やか。艶や滑らかさは感じない。高音はやや硬質でハッキリ主張する。また、突き抜け感をかなり感じる。背面の隙間の恩恵なのだろうか。解像度は値段を考えると高いと思う。音場は広め。半開放型であることを実感する。音色は乾いた寒色系。切れ・スピード感は中々。音圧は並。聞き疲れのしやすさは普通。

 KZのサブブランド、CCAのイヤホン。半開放型かつドライバー構成はダイナミックドライバーが3基と一見色物のよう。しかし、良くチューニングされており、違和感を感じない「普通に良い音」に仕上がっている。中華イヤホンは長らく追っていなかったので、この価格でこの音質が出ることに結構驚いた。なお、本機の大きな特徴の一つである片耳につき4つ音質調整スイッチ。これは大きな変化があるものでは無いが、オンにしていくと音色が明るくなっていくように感じる。

 愛称の良い曲は現代的なPOPSやロックなど、軽快に鳴らしたい音楽。管弦楽やジャズも悪くはないがやや質素な鳴りに感じる。打ち込み系やダンスミュージックはそれなり。ある程度音は拾えるが、低域の深みが物足りなくなる。

なんにせよ、比較的万能に鳴らしてくれる良機。

☆CCA trioの良いところ

・軽快な音

・音色が調整できる

★CCA trioの良くないところ

・低域の深みに欠ける

【装着感】

 比較的軽く、また柔らかいフォームタイプのイヤピースが付いてくるためかなり良好だが、筐体が大きく耳にピッタリ収まらない。

【その他】

 遮音性はそれなり。音漏れはイヤホンと考えるとかなり多い。デザインは中々良い。値段を考えると安っぽさが少ないし、中のドライバー構成が覗ける構成で楽しい。

CCA trio:https://amzn.to/3JmxwfW

 

遊び心と完成度を兼ね備えた楽しいイヤホンです

 

SHURE SRH240Aのレビュー


【スペック】

メーカー:SHURE

発売年:2020年

再生周波数帯域:20Hz~ 20000Hz

参考価格:9000円
形状:オーバーイヤー型ヘッドホン

特記事項:モニターヘッドホン

【評価】

音質:72点 装着感:3 遮音性:4 音漏れ:4 デザイン:1.5 携帯性:2

オススメ度:4

【総評】
 音の傾向はフラット~厳密に言えばやや中高音寄り。低音は締まっていて弾むようなSHUREらしい良質な低音だが、量がやや少ない。中音はかなり明瞭だが、僅かに筐体由来と考えられる音の濁りを感じる。高音は良く伸びるが刺さらない。また細かい音まで聞き取りやすい。解像度は値段なり。音場はやや狭い。音が散らからないという意味ではモニターヘッドホンとして優秀だと思う。音色は寒色系。切れ・スピード感はそれなり。音圧は弱め。聞き疲れは少ない。

 SHUREらしい真面目な音のヘッドホン。レンジが広く、篭り感も無くこの価格帯だとリスニングにもモニターヘッドホンとしても使える便利な機種。ただし、左右両出しケーブルかつリケーブル不可、そして降り畳みも不可能と使い勝手はかなり悪い。音質だけ見るなら一万円以下だと特に良いと思う。

☆SRH240Aの良いところ

・癖の少ない音

・聞きやすい

★SRH240Aの良くないところ

・取り回しが悪い

【装着感】

 普通。軽いが、硬く側圧も強め。
【その他】

 遮音性と音漏れの少なさはどちらも中々。デザインはイマイチ。値段を考えてもかなり安っぽい。携帯性はあまり良くない。

SRH240A:https://amzn.to/4d1UlDu

この価格でもしっかりSHUREの音です

 

final audio design adagioⅢのレビュー


【スペック】

メーカー:final audio design

発売年:2011年

再生周波数帯域:非公開

参考価格:5980円
形状:カナル型

特記事項:BAM機構

【評価】

音質:52点 装着感:4 遮音性:3.5 音漏れ:3.5 デザイン:5 携帯性:4.5

オススメ度:3.5

【総評】
 音の傾向は低音寄り。低音は量がかなり多い。締まりはあまり無く、ボフっとした質感。中音はそれなりに量感があり、質も悪くないのだが圧倒的な量の低音に埋もれがち。高音はカッチリぬるりとした質感。ただし伸びない。刺さりは少ない。解像度は値段を考えても低い。音場はこの形状のイヤホンにしては広い方だろう。音色は寒色系なのだが低音が多すぎてウォームに聞こえる人も多いと思う。切れ・スピード感は中々良い。勢いで押し切る感じ。音圧は強め。聞き疲れは少ない。

 FINALがFINAL AUDIO DESIGNだったころのイヤホン。かなり癖が強い。まず、低音の量がとても多く、他の帯域にガッツリかぶっている。クリア・ハイファイとは無縁の鳴り。しかしそれにより独自の臨場感・グルーブ感・迫力といったものがあり楽しい音。クリアさや無難さを求める人は買わない方がいいだろう。しかし、面白い音やブンブブンと鳴る低音が好きな人には結構オススメ。

☆adagio Ⅲの良いところ

・臨場感のある音

・良い鳴りっぷり

★agagio Ⅲの良くないところ

・こもる

・人を選ぶ激しい音

【装着感】

 まあまあ良い。軽い耳垂らし型のイヤホン。どうしてもこの形状はイヤーピースだけで固定するので、落ちるときには落ちる。
【その他】

 遮音性はそれなり。音漏れは多少あるが、音抜け穴の存在を考えるとマシな方かもしれない。デザインは素晴らしい。高級感は無いがとてもスタイリッシュ。携帯性は良い。

 廃盤。現在、同メーカーではgrid01が同価格帯で売られている。

grid01:https://amzn.to/3Jj7Z7p

finalのブンブン丸です

 

focal listen professionalのレビュー


【スペック】

メーカー:focal

発売年:2018年

再生周波数帯域:5Hz~ 22000Hz

参考価格:32799円
形状:密閉型

特記事項:モニターヘッドホン

【評価】

音質:85点 装着感:4 遮音性:4.5 音漏れ:3.5 デザイン:4 携帯性:5

オススメ度:5

【総評】
 音の傾向は弱カマボコ。低音は良く締まっていてしなやかな質感。深さはそこそこ。中音は素晴らしい。非常に艶やかかつ伸びやかな表現で心地良い。高音は独特。天井知らずの抜けの良さだが、金属的で付帯音が多い。シャラシャラした質感。解像度は値段を考えても高い。粒子状の細やかな音を浴びる感覚。音場はとても広い。縦横の広さだけでなく、奥行も自然に表現できている。音色は明るい。切れ・スピード感はそれなり。低域のパンチに欠ける。音圧は並。聞き疲れはややし易い。

 フランスのオーディオメーカー、focalのエントリーモデル。と言っても音質が貧相だったり作りが悪いわけでは無く、むしろ同価格帯の他のヘッドホンともしっかり戦えるクオリティの高さ。まず、ビルドクオリティが高い。特にヘッドバンドは他では一切見ないレベルの柔軟さでまず折れることは無いと思う。次に、音質面。全体的に何でも美しく聞かせてくれる美音系の音だが、特に管弦楽器と女性ボーカルの表現は価格を超えた凄みがある。低域はあまり強くないが、必要最低限は鳴っていて不足を感じる人はあまりいないと思うが、低音好きはこの機種を選ばない方が良いと思う。それ以外の殆どの人にオススメできる、何でも万能に使える優秀なヘッドホン。

☆listen professionalの良いところ

・高い解像度

・華やかで明るい音

・広く自然な音場

★listen professionalの良くないところ

・原音忠実ではない

・低音好きにはオススメできない

【装着感】

 良好。側圧が強いが、フワフワのイヤーパッドで痛くなりにくい。
【その他】

 遮音性は密閉型の中でも中々高め。音漏れは割とする。イヤーパッドがスポンジと布で出来ているから仕方ないかもしれない。デザインは賛否が分かれそう。個人的にはヘッドホンらしからぬ見た目であまり好きではないが、上質でオシャレだとは思う。携帯性はこの形状のヘッドホンだと最高レベルだろう。

listen professional:https://amzn.to/3UqSd0R

何でもソツなくこなす優等生です