SNSの親しいフォロワーさんからultrasoneのedition9をお借りしました。
【スペック】
メーカー:ultrasone
発売年:2006年
再生周波数帯域:8Hz~ 35000Hz
参考価格:241,500円
形状:密閉型、DJヘッドホン型
特記事項:s-logic、editionシリーズ
【評価】
音質:97点 装着感:3 遮音性:4.5 音漏れ:5 デザイン:4 携帯性:5
オススメ度:5
【総評】
音の傾向は一聴して低音寄りに感じるが良く聞くとかなりフラット。低音は素晴らしい。厚みと締まりをこれ以上無いレベルで両立させた聞きごたえ抜群の重く速い音。中音は中々良い。透明感も鮮やかさも十二分に備えている。かなり近い音なのでそこが気になる人はいるかもしれない。高域は煌びやかで線が太く主張が強い。だが全体のバランスを崩すことはなく、この機種の音の実在感の高さに貢献しているように感じる。また、ボーカルのサ行やタ行がかなり刺さる。クリアさは素晴らしい。密閉型のこもりといったようなものを全く感じさせない。音の鮮度(解像感)は最高クラス。これを超える機種は現在でも無いように思える。管弦の表現は素晴らしい。高い実在感と伸びにより聞き入ってしまう。解像度は恐ろしく高い。手持ちのヘッドホンと比べてもk872と同等~あるいはやや高い、といったレベル。音場はかなり狭いが前後左右上下の表現に長けており、立体感が良い。音色は一聴して寒色に感じるがニュートラルだと思う。切れ・スピード感は最高クラス。桁外れの分解能とレスポンスにより比類なきキレを見せてくれる。音圧は高め。聞き疲れは多め。
ultrasoneのフラッグシップeditionシリーズの第二弾。2006年に発売された古いヘッドホン。当時はフラッグシップでも5万円くらいのメーカーが殆どだったが、今回レビューしたedition9はなんと定価24万円。有り得ないハッタリの価格、富豪に売るための玩具…と思いきや、音が恐ろしく良い。狭く立体的な音場の中に高密度な音が詰め込まれており、聞いてて非常に楽しい音。現代でも20万円台のヘッドホンとなら戦える実力があり、時代を超越した音のオーパーツといえると思う。とても欲しいが現在は廃盤であり、オークションやフリマで狙うしかない。しかしいつか必ず入手しようと思う。
☆edition9の良いところ
・カッコイイ音
・抜群に解像度と分解能が高い
・音が見やすい
・高い携帯性
★edition9の良くないところ
・音場が狭い
・原音忠実ではない
・聞き疲れが多め
【装着感】
短時間付ける分には良いが、30~40分以上連続で聞いていると耳と頭頂部が痛くなってくる。聞きすぎると耳に良くないからそうなっているのかもしれない。
【その他】
遮音性・音漏れの少なさともに密閉型ヘッドホンとしてトップクラスといって良いだろう。デザインはカッコイイがプラスチックが多用されたDJホンのような見た目であり、24万円のヘッドホンと考えると微妙かもしれない。携帯性は素晴らしい。折りたためる上、頑丈。
後継機はこの形状のeditionシリーズという意味では存在しない。edition9のDNAを引いたヘッドホンとしてsignature masterが売られているが、シグマスはどちらかというtribute7(≒edition7?)に近い音だと思う。
edition9:https://amzn.to/3CfwqSW
signature master:https://amzn.to/40AAF5E