【スペック】
メーカー:AKG
発売年:2011年
再生周波数帯域:10Hz~ 30000Hz
参考価格:138,947円
形状:カナル型
特記事項:ハイブリッド型、ネットワークレス、ノズル交換型
【評価】
音質:90点 装着感:4 遮音性:2 音漏れ:4 デザイン:4 携帯性:4.5
オススメ度:5
【総評】
音の傾向は概ねフラット~厳密に見ると弱ドンシャリ。低音は弾力があり軽快な質だが、深さと制動を感じる丁寧な音。中音は素朴で伸びやかな音。ボーカルはやや遠い。高音は煌めきを感じる質だが、刺さりは感じない。クリアさはそこそこ。篭っているわけでは無いが、特別そこが強みのイヤホンではないと思う。音の鮮度(解像感)はそれなり。管弦の表現は絶妙。AKGらしく弦楽器の表現は素晴らしい。実体感や弦の擦れ、音の響きが消えゆく儚さが良く表現出来ている。管楽器は普通。中々にクオリティの高い音だとは感じるが、それ以上の感情が湧かない。解像度はとても高い。13年前に発売されたイヤホンだが、現行機種と比べても劣らない。音場は広め。横にもそこそこ広いが、奥行きの表現に優れているように思う。音色は明るめ。切れ・スピード感は中々良いが、それを求める機種では無い。音圧は控えめ。聞き疲れは少ない。
2011年に13万円で発売された超高級イヤホン。きっと当時の人々は「カスタムでもないのに10万円超え⁉」と驚いたことだろう。見た目的にも特別高そうな訳では無く、リケーブルも不可。完全に音質一発勝負なイヤホンだ。そんなk3003の肝心の音質は…素晴らしい。ハイブリッド型というとddとbaがバラバラに鳴る派手なドンシャリのイメージが強いが、k3003はドライバー同士の調和が取れた、一つ一つの音を蔑ろにしない丁寧で上品な音。私はse846という2013年に発売された4baのイヤホンを愛用しているのだが、k3003と比較してみるとそれぞれのメーカーがやりたいことが見えてくる。まず、se846はフルbaのモニター機らしく、近い場所で音を鮮烈に解像する。この特徴のおかげでボーカルが映えるし、”音を聞きに行く”ことをせずとも色々な音が聞き取りやすい。対してk3003は音場が広くとられており、その中で上質な音をゆったりと優雅に鳴らしてくれる。そのような表現を当然のようにやってのける辺り、ハイエンドとしての凄みを感じる。モニター機のように余すことなく全て「見る」という使い方には向いていないが、趣味の音楽鑑賞用のイヤホンとしては現在でもなお一級品だ。
☆k3003の良いところ
・丁寧な音
・ノズル変更で音を変えられる(レビューではreferenceノズルを使いました)
・高域の質
・ハイエンドイヤホンのマイルストーンとしての存在価値
★k3003の良くないところ
・リケーブル不可
・解像感至上主義の人には他の選択肢もある
・アニソン等ボーカル主体の曲にはあまり向かない
【装着感】
良好。小型で耳にすっぽり収まる。最近のイヤホンにありがち(というか殆ど)なiem型では無いので、耳にみっちりフィットする感覚は無い。
【その他】
遮音性はイマイチ。音漏れは少ない方だと思う。デザインは評価が難しい。さりげない高級感があるが、13万円相当かと問われると何とも言えない。携帯性は良い。コンパクト。
