【スペック】
メーカー:STAX
発売年:1975年
再生周波数帯域:30Hz~ 25000Hz
参考価格:12000円
形状:開放型
特記事項:静電型、駆動に専用のアダプターかアンプが必要、レトロヘッドホン
【評価】
音質:90点 装着感:4 遮音性:1 音漏れ:1 デザイン:1.5 携帯性:1
オススメ度:5
【総評】
音の傾向は非常にフラット。全体的に静電型特有の独特な鳴りかたをする。低音は締まってるとかぼやけてるとかを感じさせない、音源のデータをそのまま頭の周りに再現したような実体感のある音。中音は絶品。ボーカルを聞くのに最適で、男声・女声ともに艶の乗ったどこまでも伸びていくような美しいものを楽しめる。高音は非常に煌びやかだが刺さりは無い。解像度は価格を考えると非常に高い。他メーカーの5万円前後のヘッドホン(hd650,t60rp等)くらいはある。音場は独特。かなり広く明確だがボーカルがとても近い。音色はややウォーム。静電型の鳴りかたがそう感じさせる。切れ・スピード感は最高レベル。DDでは実現できない振動版の薄さの恩恵だろう。音圧はやや強め。聞き疲れはしやすい。
率直に書いて感動的に良い音。静電型のヘッドホンの元祖、STAXの古いものだがその実力は現代のヘッドホンに匹敵する。解像度もかなり高いのだが、音が『そこ』にあるという実体感がある音。自然な音とは言えないが、リアリティのある、音が手に取れるような不思議な感覚。STAXの音はよくホログラムに例えられるがそのとおりだと思う。
☆sr-5の良いところ
・高い解像度
・粗を感じさせないきめ細かい音
・伸びやかな中高音
・実体感のある音
・フラットで充実感のある音
★sr-5の良くないところ
・安っぽい外観
・駆動に専用の道具が必要
・リケーブル不可
【装着感】
良好。軽いうえイヤーパッドも耳を覆うタイプ。だが長時間つけていると耳が痛くなってくる。これはイヤーパッドが薄い上、耳に当たる部分が硬質なプラスチックだからだろう。
【その他】
遮音性はほぼ無いし、音漏れもgradoくらいある。見た目は安っぽく、携帯性は専用の道具が無いと動かないため最悪。
後継機は不明。現行機種だとsr-007Aが似た形だと思う。