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PIONEER SE-700のレビュー


【スペック】

メーカー:PIONEER

発売年:1974年

再生周波数帯域:20Hz~20000 Hz

参考価格:14000円
形状:開放型

特記事項:ハイポリマー型、5300Ω

【評価】

音質:86点 装着感:2.5 遮音性:1 音漏れ:3.5 デザイン:5 携帯性:0

オススメ度:2.5

【総評】
 音の傾向は弱カマボコ。低音は深さは無いが必要最低限は鳴っている感じ。ただポコポコした質感で音作りの古さを感じる。中音は絶品。非常に滑らかで伸びやかだし、暖かく蕩けるような音。高音は煌めきがあり必要な量は鳴っているのだが伸びきらずに丸められる感じ。解像度は値段を考えるとかなり良い。現行の2~3万円のヘッドホンの標準くらいのレベルはある。音場はこの形状の開放型として普通だと思う。音色はややウォーム。切れ・スピード感はあまり良くない。低音の質感がゆったりした感じだからか。音圧は普通。聞き疲れは少ない。

 1970年代に発売された今は無き駆動方式のヘッドホン。非常に鳴らしづらいことが特徴で、インピーダンスが5300Ωもあるらしい。音質はSTAXの静電型に似ているがさらにカマボコ寄りとなっており、中音の良さが際立つ。入手経路がかなり限られる上DAPや出力の弱いアンプでは蚊の鳴くような音にしかならない為安易にオススメは出来ないが、音質的にも駆動方式的にもヘッドホン史に刻まれるべき名機であることは間違いない。

☆SE-700の良いところ

・至高の中音

★SE-700の良くないところ

・ものすごく鳴らしづらい

【装着感】

 悪い。軽いのだが、オンイヤーかつ耳を覆う形で直ぐに耳が痛くなる。
【その他】

 遮音性は無い。音漏れは全面開放型と考えるとやや少ないが、普通に漏れる。デザインは素晴らしい。STAXの上位機種のよう。携帯性はあらゆる意味で悪い。これを携帯しても鳴らせるポタアンが非常に限られる。

ロストテクノロジーというものでしょうか。