【スペック】
メーカー:Beyerdynamic
発売年:不明(1993年?)
再生周波数帯域:5Hz ~30000Hz
参考価格:31800円
形状:密閉型
特記事項:モニターヘッドホン、ハンドメイド
【評価】
音質:86点 装着感:4.5 遮音性:4.5 音漏れ:3.5 デザイン:2 携帯性:3
オススメ度:5
【総評】
音の傾向はフラット~低音より。一聴して低音がしっかり出ることが分かるが、他のどの帯域もしっかり出る。低音深みと適度な膨らみがあり、量感は多め。芯の通って良く締まった弾むような低音で中高音をマスクしない。中音は透明感やクリアさはそこそこだが、密閉型と考えるとかなり良い方ではある。篭りは感じないし、むしろ温かみや艶を感じて良い。高音はややシャリ付くが、押し出すような感触で量は多め。解像度は価格以上のものは持っていると感じる。特に分離が良い。音場は非常に広い。横に広いだけでなく奥行きがあり立体的。音色はフラット~やや暗い。切れ・スピード感は良好。音圧は強め。聞き疲れは少ない。
非常に素晴らしいヘッドホン。音のバランスや解像度もかなり優れているが、特筆すべきなのはその空間表現。普通のヘッドホンには中々出来ない立体的な広々とした音場を形成しており、楽しい。広いとは言ってもどこまでも無限に広がっていく感覚ではなく、箱庭的な音場。しかし、これだけしっかりと低音が出てかつ音場が広いヘッドホンはなかなか貴重だと思う。デザインやこのような箱鳴りを気にしない人には手放しでオススメできるヘッドホン。高級ヘッドホンにはじめて触れる人にはこのヘッドホンを試聴してみて欲しいし、無試聴で良い音のヘッドホンが欲しいという人にもオススメ。beyerdynamicには低価格帯に優れたヘッドホンが多いが、これはその最たるものと言えるだろう。
☆dt150の良いところ
・低音が好きな人にはピッタリ
・遮音性が高い
・音場が価格と密閉型ということを考えるとかなり高い
・原音忠実性が高い
・装着感もかなり良い
★dt150の良くないところ
・高音好きには物足りないかもしれない(けして悪くはない)
・リケーブル方式がかなり特殊でまた替えのケーブルも高価
・ちょっと重い
・密閉型にしては音漏れ多め
・モニターサウンドではない。カリカリした高解像を求めるならもっと他の選択肢があると思う。
【装着感】
耳をすっぽり覆うタイプで良好。側圧もちょうどいい。重いのが難点
【その他】
遮音性はかなり高く、さすがはモニターヘッドホンといえるだろう。音漏れは密閉型にしては多め。筐体が大きいからだろうか。デザインは武骨で良いと思うが、一般的に見れば不格好だと思う。携帯性はBeyer3兄弟と大差無いがリケーブルができる分すこしだけ高評価。
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