【スペック】
メーカー:techinics(Panasonic)
発売年:2023年
再生周波数帯域:20Hz~40Hz
参考価格:36630円
形状:カナル型
特記事項:ワイヤレスイヤホン、10㎜アルミニウムドライバー
【評価】
音質:66点 装着感:5 遮音性:4.5 音漏れ:5 デザイン:5 携帯性:4
オススメ度:5
【総評】
音の傾向はフラット~厳密に見ると高音寄りの弱ドンシャリ。低音は良い。量感は多くないが、しっかり低い位置から鳴っており安定感のある音。中音はやや暗めでしっとりとした質だが、他の音域と被ることもなくクリアに自然に出る。高音はaz80の最大の魅力だろう。綺麗に細かい粒が抜け広がるような印象で、美しい。解像度はそれなり。有線イヤホンで例えるなら5000~10000円辺りのクラスの解像度。ワイヤレスイヤホンと考えるとかなり健闘していると思う。管弦の表現は中々良い。細かい所を見ようとするともどかしいが、楽器の質感を大まかに捉えて出してくれるので、ラフに聞く分には違和感を感じにくい。音場感は良い。定位が優れているだけでなく、音抜けの良さから広さを感じる。音色はどちらかというと寒色系。キレ・スピード感は良い。引き締まった音がレスポンス良く抜けていく感じ。聞き疲れはあまりしない。
technicsのワイヤレスのフラッグシップ。音質・ノイズキャンセリング・バッテリー持ち・接続安定性・装着感・値段…諸々のバランスが非常に良く、取り敢えずこれを選んでおけば外すことはない…というような高い完成度に仕上がっている。私は普段は外では有線イヤホンを、家では有線ヘッドホンを使うため、az80は電車に乗るときか携帯ゲーム機で遊ぶときくらいにしか使わないのだが、いつ聞いても不満を感じさせない絶妙なチューニングがされている。何というか、「有線イヤホンっぽい音」がするのでオーディオマニアが聞いても納得する人は多いだろうし、変な味付けや強調された帯域が無いため「手軽にそこそこ音が良いイヤホンが欲しい」というような一般ユーザーにもピッタリ。万人にオススメできる優秀なワイヤレスイヤホン。しかしaz80はすべての科目で85点を取るような優等生タイプであり、ノイズキャンセリングにしろ音質にしろより優れた一点特化型のワイヤレスは他にもある。特別に求める性能があるなら他社のワイヤレスを探すのが良い。
☆az80の良いところ
・有線イヤホンライクな音
・抜けの良い自然な音
・フラッグシップワイヤレスイヤホンとして標準的な価格設定
・そこそこ効くノイズキャンセリング
★az80の良くないところ
・もっと音が良いワイヤレスはある(ただし高価だったり接続が不安定だったりする)
・もっとノイズキャンセリングが優れたイヤホンはある
【装着感】
優秀。有線のiemのような形状で、耳に軽くねじ込めば激しい運動をしても外れないくらい安定している。
【その他】
遮音性は良い。ノイズキャンセリングもあり、地下鉄でも余裕で使える遮音性。音漏れはほぼない。デザインは良い。派手な見た目ではないが確かな高級感がある。携帯性はワイヤレスイヤホンとして普通~やや良いくらい。
後継機が発表された。ノイズキャンセリング機能とバッテリー持ちが強化されたが、低域の量感がかなり増え、人を選ぶイヤホンになったようだ。
az100:https://amzn.to/40Am6O1